今年の暑さが半端なくて、どうしてもバスに乗ってしまうこの頃のこと。
三鷹駅から乗車したそのバス、珍しく混み合っていた。
後ろから前まで立っている人がいっぱい。
やっと一つ空席が出て
通院中の夫に座ってもらう。
次の停留所でまた、乗客が乗り込んできた。
その一人、ピンクのブラウスに白髪が可愛いお婆さまが
バスに乗ったと思ったら、入り口付近で席を探してキョロキョロしている。
実は夫が座った席の隣にもう一つ空席が出たのだが
人がたくさん立っていて見通しが悪く、小柄な彼女から見えるわけもない。
それで私は手招きで彼女に「おいでおいで」とした後で、
「ここに一つ空席があるよ」とジェスチャーでやってみる。
なんとか通じたみたいで笑っているが、身動きが取れずどうしたものか。
その時、間に立っていた一人の男性が
「こっちに席が空いてますよ。危ないからバスが止まってから動いてください」と、
大きな声を響かせた。
少しして信号でバスが停まると、そそくさと乗客たちが体を寄せてスペースを作り
驚くほどに広い通り道ができて、彼女はヨイショヨイショと移動し座った。
バスはもとの通り、混み合った車内にもどって揺れた。
揺れながら、きっとどなたも良い気持ちで、
そのバスはピンク色に染まっていたんじゃないかな。
こんな嬉しいことこそニュースにしたいと、私はここに書くのです。
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この頃、ぜんぜん帽子作っていないんですけど
帽子は私の夢の象徴なんです。
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