20年前に一人でパリへ行ったことがある。
たまたま知り合ったパリ在住の女性が日本へ帰国する間、
彼女のアパルトマンを借してもらうという幸運を得て、
パリの一人暮らしを約2ヶ月間体験したのだった。
私として最大にカッコつけていた行為だが
カッコイイはずの自分の皮がどんどん剥がされてゆく。
その一つに老眼という現実があった。
地図を見ながら目的地へ行くのだが、
デザイン性の高い老眼鏡を一つ作ったばかりの私。
近くを見たり遠方の表示を見たり、つまりメガネを出したりしまったり、非常に辛かった。
遠近両用という発想がまだ無かったのである。
そんなこんなの不便に何とか適応しながら今日に至るのだが
悪いことばかりでもない。
細かい部分の汚れに寛大になれるのである。
つまり自分の顔のシミやそばかす、そしてシワが気にならない。
ちょうど良い具合に、劣化する実態をぼかして見ているのだ。
先日、旧友たちと新宿で会食することになり
久しぶりにメイクに力が入った。
と言っても、もう10年前くらいに買ったパウダーファンデーションを軽くはたくくらいだが。
仕上がった顔をメガネで確認して驚いた!
シワにファンデが食い込んで、急に10歳老け込んだように見えたのだ!!
今までお化粧にはあまり力を入れずに生きてきた。
さ、これからの登り坂対策はいかに!?
老いを受け入れるとは、言うは易し行うは難しである。
美容ジャーナリストの同級生の言葉を思い出した。
化粧品も大切だけど「基本は健康的な暮らしだよ」と。
しっかり食べてしっかり眠ってストレスを溜めないで〜〜あらあらヨガと同じ路線になった。
せめて日除の帽子を忘れずに散歩に出るか。
写真は先日の散歩道、武蔵野の木立が笑っている。
「おいおい、生きてるだけでも儲けもんやで〜」
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いつもお読みくださりありがとうございます。
友達に手紙を書くように書いています。
この頃、ぜんぜん帽子作っていないんですけど
帽子は私の夢の象徴なんです。
気ままな私の帽子ものがたり、良かったらお付き合いくださいませ。
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