桐の箪笥

修理に出していた箪笥が届いた。

ずっと気になっていたのだけど
今回、ご縁もいただいて、古い箪笥がよみがえった。

戦後生まれの母がお嫁入りの時に持参したものであるが
物のない時代に職人さんが苦労して作った形跡があると
箪笥屋さんが説明してくれた。

母の両親の精一杯のしたくだったのだろうと思った時
会ったことのない祖父母だけど、面影が見えたような気配を感じたような、
そして胸が熱くなった。

父の会社が倒産した時に差し押さえにあったと聞いているが
その時、父方の祖母が母の箪笥を「これは他人から借りているものだから」と
容赦してもらったという話を思い出した。
そんな苦労の歴史をくぐり抜けてきた箪笥だったのである。

目には見えない先人たちに感謝と敬意を
改めて思うきっかけとなったから、修理して本当に良かった。

着物を着るのはハードル高いけど、見て遊ぶのは簡単で楽しいと思う。
そして、リメイクにも挑戦したい。
できるかしら〜〜