私の帽子ものがたり

経年変化

経年変化

先日、お世話になっている方から良い言葉をいただいた。 「経年劣化ではなく、経年変化を楽しもう」です。 劣化ではなく変化だと思うこと、つまり、衰えることを受け入れるということかな。 具体的に私の場合は、ゆっくり動く、です。 ゆっくり動くことで、見えてくる景色も変わるから それを楽しみばいい、と考えた。 今にして思えば、若い頃はゆっくり動けず、一人よがりに頑張っていた感がある。 ゆっくりでいい、でもサボらないでコツコツ 地味に頑張ろうと思うのだった。 写真は今取り組んでいるベレー帽。 1、2枚目:表ができてプーぺに乗せて、いい感じ。 3枚目:さて、裏地を入れると当たりが出てしまい、少しがっかりの昨…

迷える子羊

迷える子羊

迷える子羊という言葉を思い出す。 子羊なんて可愛いものじゃないけれど、そう私は迷いの天才です。 そう言うと否定的にも受け取れるけど それを良い事だと思いたい。 なぜなら、より良い方向を模索するから迷うのです。 植物が太陽に向かって伸びるように 人もより良い方向へ伸びようとして思考が迷うなら それは素晴らしい、笑。 ただ、迷いの中に落ち込んでは辛い。 だから、急がないで、ゆっくりと、整理しながら、肯定的に進む必要がある。 忘れたり見失うことがある人間だから ゆっくりが結局早いのではなかろうか。 そんな事を考えていたら、あら〜もうお昼だ。 お昼ご飯は冷凍してあった米粉のパンケーキ。 自家製小倉あん…

夏の石狩鍋

夏の石狩鍋

私のエッセイの先生のブログに石狩鍋を食べた、、、というのを読んで 俄然、食べたくなった。 夏の食卓で汗をかくのが良いという。 それで昨日、シャケを買ってきた。 やる気まんまん、朝から下ごしらえする。 ありあわせの野菜をザクザク切って出し汁で煮込むこと15分。 それだけの事だけど、夕方の忙しさの中、助かるのだ。 あとは夕食の前にもう少し煮込んでからシャケを入れて 牛乳と味噌で味付けをする。 最後にバターをほんの少し、先生を真似て。 やめたくないのに仕事を終了して機嫌よく夕食を作るコツ、 それは私にとっては段取りの良さと自分を腹ペコにする事である。 ************************…

総レースのキャペリーヌ

総レースのキャペリーヌ

作りかけていた作品を仕上げてみました。 5月のイベントの時に間に合えば良かったのにね。 どうもタイミングがズレる私です。 手が2本しかないから仕方ない、とも思うのですが。 (写真↓リボンを後ろで結んでも可愛いです。) でもね、それは反省すべきことだと気がついたの、この頃。 先に気持ちが動く、それに手がついてゆく。 待って〜〜って追いかけるように作っていたんだけど。 それはそれで自分らしいとも言えるけれど。 手が気持ちについてゆけないのは、もう分かっていることなのだから それを計算に入れて、もっとよく考えて作ってみようと気がついた。 気がつくって嬉しいこと。 反省なんだけど、何だか楽しく仕事して…

秋の虫

秋の虫

杉並区軽井沢! 秋の虫が鳴きだしたよ!! こんなに暑いのにね。 虫さん、どこで鳴いているのか姿は見えないけれど 懐かしいような嬉しいような。 人の評価もなんのその、自分のお仕事こなしてゆくだけさ。 写真は朝のお散歩@中野セントラルパーク ************************* いつもお読みくださりありがとうございます。 友達に手紙を書くように書いています。 気ままな私の帽子ものがたり、良かったらお付き合いくださいませ。 ランキングに参加しています。 ポチッと応援クリックよろしくお願いします。 にほんブログ村 にほんブログ村 帽子ランキング

祝*赤ちゃん

祝*赤ちゃん

16日に入院して18日に緊急帝王切開で赤ちゃんは生まれた。 息子の第一子、私にとっては二人目の孫になる。 私は教科書通りの安産であったから、入院が長引いて心配していた。 案ずるより産むが如し?ああ良かった。 病院で面会し、母子ともに元気な姿を確認してきた。 あったかくて小さくて神聖な赤ちゃんの姿を思い出して 帰宅してしばらく動けない。 神さま、皆々様、ありがとうございました。 わくわく3人展を控えているから お手伝いは育休をとった息子と夫に任せて、私はしばし仕事に集中する。 みんなで助け合って、やってゆこうね! 帽子屋という仕事と家族への愛情と、首飾りにして生きてゆく。 ***********…

母の日

母の日

私はマザコンです。 お母さん大好き。 母を亡くして、もう長い時間が経つのに、まだまだ母が恋しい。 幾つになったの?と言われそう。 だけど、毎日のふとした時に母を思い出す。 母の作る卵焼き、お洒落して出かける姿、口癖、面影。 そして、あの時わからなかった母の気持ち。 話したかったな〜私も母になったよ、と。 息子が撮った写真をお嫁ちゃんが電子カードにして 母の日に贈ってくれた。 とても優しいメッセージを添えて。 物ではない、こんな贈り物が一番嬉しい。 そして、今、彼女が母になろうとしている。 まさに今日、入院した! がんばれ〜!!応援しているよ〜 それぞれの母の日、おめでとう。 帽子屋ときどき家族…

修行時代

修行時代

修行時代のことを今日は書いてみます。 神様のように慕っていた母が亡くなって、ポッカリ穴が空いた私だった。 1981年、母49歳、私23歳。 そんな時、彫刻家の従兄弟が「帽子やらないか」と薦めてくれた。 帽子なんて全然興味が無かったけれど 国立のそのアトリエに行ったその時から魅了されて 即決、「私、やります!」と言ったのでした。 当時、確か65歳の関民帽子作家の 半地下になったアトリエは木の優しさと手作りの温もりと帽子たちがキラキラしていた。 もともと手仕事が嫌いでは無かったし 20歳そこそこの小娘には従分すぎるほど魅力的だった。 アトリエの奥は住まいとご主人(彫刻家関頑亭)の工房で 早速そのキ…

今日はここまで

今日はここまで

「今日はここまで」と言う言葉が頭の中に響いている。 文筆家山本ふみこさんのYouTubeから頂いた言葉である。 人生の引き出しをネックレスのように色々繋いで楽しんで生きるために 「今日はここまで」と自分に言って、例えば仕事を終えて料理する、と話していた。 もうちょっともうちょっとと、帽子作りをやめられない夕方 後ろ髪引かれてキッチンへ行くような、そんな自分であったから 胸にズキンときた。 また、自分の未熟さに気づいてしまい ちょっとへこんでから起き上がる。 反省は未来に活かして、曇りのち晴れとするっきゃない。 今日から私も「今日はここまで」と自分に言って 帽子や料理や色々を宝石繋ぐネックレスの…

小さな不満

小さな不満

夫と二人暮らしで、私は帽子を作っている。 自分一人で始めて、一人で作る、はだか一貫の帽子屋だ。 その暮らしの中で、大きな比重を占めるのがごはん作りだ。 帽子もごはんも作ることは好きだけど、時に大変になることもある。 例えば、アトリエで針を持ちながら、夜ごはんの心配をしている。 「あ、冷凍してあった納豆を出して解凍しなきゃ」とか 「ごはんのスイッチ入れ忘れた〜」とか頭はクルクルと忙しい。 そんな感じで、やっとまあ満足なごはんが整う。 食べる事は生きる喜びだし、何よりも健康のために侮れない。 ただ、アトリエが一階、キッチンが二階ときているから良い運動にはなるが その上り下りには、いちいち閉口する。…